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予後不良で知られるトリプルネガティブ乳がんの新規治療標的を同定~新たながん個別化治療の開発に期待~(遺伝子病制御研究所 教授 清野研一郎)

2020年7月22日
北海道大学
日本医療研究開発機構

ポイント

●トリプルネガティブ乳がんにおいてインターロイキン-34が高発現していることを発見。
●トリプルネガティブ乳がんにおいてインターロイキン-34が予後不良因子であることを解明。
●インターロイキン-34を標的としたトリプルネガティブ乳がんの新規治療法の開発に期待。

概要

北海道大学遺伝子病制御研究所病態研究部門免疫生物分野の清野研一郎教授,大塚 亮助教,同大学院医学院修士課程の梶原ナビール氏らの研究グループは,予後不良乳がんとして知られるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)において,がん細胞が分泌するインターロイキン-34(IL-34)そのものが予後不良に寄与していることを明らかにしました。

TNBCは乳がん全体の約20%を占め,3年以内の再発率が非常に高く,再発後の生存期間が他のタイプの乳がんに比べ短い乳がんです。また,乳がんの治療で一般的に用いられるホルモン療法や分子標的薬のハーセプチン療法の効果がなく,効果が期待できる薬剤が抗がん剤のみに限られます。そのため,治療に難渋するケースが多く,抗がん剤による副作用に苦しむ患者が多いのが現状です。

本研究では,TNBCの腫瘍組織においてIL-34が高発現していることに加え,高発現するIL-34そのものがTNBC患者の予後不良と関係していることを発見しました。また,実験用マウスを使った実験により,IL-34が免疫細胞の働きを抑制することでがん細胞の成長を促進することを明らかにしました。

本結果は,TNBCの予後不良とIL-34の関係を示すものであり,IL-34を標的とした新規がん個別化治療の開発に繋がるものと期待されます。

なお,本研究成果は,2020623日(火)公開のBreast Cancer誌にオンライン掲載されました。

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