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幼形成熟したエゾサンショウウオを89年ぶりに発見!(北方生物圏フィールド科学センター 准教授 岸田 治,研究員 岡宮久規)

2021年12月9日

ポイント

●幼形成熟したエゾサンショウウオを北海道胆振地方の池で発見。
●日本産サンショウウオの幼形成熟の報告は89年ぶり,サンショウウオ科全体でも非常に珍しい報告。
●サンショウウオ類の生活史の多様性や進化の理解につながる重要な発見。

概要

北海道大学北方生物圏フィールド科学センターの岡宮久規研究員と岸田 治准教授らの研究グループは,2020年と2021年に,胆振地方の池で,成体のサイズに達しているにも関わらずエラや発達した尾ビレなど幼生の形態を保持したエゾサンショウウオを3個体発見しました。形態や体液を分析した結果,これらの個体は全てオスで,幼生の形態を保持したまま成熟した幼形成熟個体であることがわかりました。さらに,2個体から得た精液と,通常の成熟メスから採取した未受精卵を用いた人工授精実験を行った結果,受精卵が正常に発生することも確かめられました。日本産サンショウウオの幼形成熟現象は,北海道白老町の多楽ったら湖に生息するエゾサンショウウオ集団のみで知られていましたが,1932年の記録を最後にこの集団は絶滅したとされており,これまで他の場所でも報告例はありませんでした。本研究は,日本産サンショウウオの幼形成熟の89年ぶりの再発見といえます。

本研究成果は,2021128日(水)公開のZoological Letters誌にオンライン掲載されました。

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左:発見されたエゾサンショウウオの幼形成熟個体。右:幼形成熟個体(奥)と通常の成熟個体(手前)を並べて写したもの。